研究

人工知能、ウェブ、ビッグデータに関する研究を行っています。それぞれ下記に紹介します。またこの他にも、ウェブにおけるビジネスモデルや、起業に関する研究、金融に関する研究なども行っています。

人工知能の研究

人工知能は約50年の歴史がある分野ですが、これまでの研究では、知能の本質についてほとんど分かっていません。ところが、最近、ディープラーニングと呼ばれる技術が生まれ、大きな注目を集めています。これは、人工知能がこれまで実現できなかった壁である「表現」の獲得の問題にひとつの方向性を提示しています。本研究室では、以前から表現の問題に注目しており、ディープラーニングをはじめとする新しい人工知能技術について研究しています。

研究室では、ディープラーニングの輪読を毎週開催するとともに、ディープラーニングの講義も行っています。昨年は自主講義の形で、2016年度からは、情報理工学研究科における先端人工知能教育学という正規の講義で行われています。

ディープラーニングに関連した研究としては、深層生成モデルの研究、画像認識に関する研究、深層強化学習に関する研究、ウェブデータに対するディープラーニング活用の研究、翻訳の研究などを行っています。いくつかの企業との共同研究も行われています。

人工知能の動向については、2015年3月に刊行された下記の本が参考になると思います。学術書として「大川出版賞」を受賞するとともに、産業界への貢献も評価され「ビジネス本大賞 審査員特別賞」も受賞しました。

[1] 松尾 豊:人工知能は人間を超えるか ーディープラーニングの先にあるものー、KADOKAWA、2015年3月

ウェブ工学の研究(ウェブサービスの構築、ソーシャルメディアの分析)

ウェブの世界には、新しいサービスが次々と生まれています。情報の流れに関する制約がなくなったことで、新しい情報の流れが生まれ、新しい価値が生まれています。本研究室では、2000年ごろからウェブに注目し、ウェブサービスの構築や、ウェブにおけるデータ分析を行ってきました。

これまで、研究室から数多くの新しいウェブサービスが生まれました。また、ソーシャルメディアの分析では、世界でもトップクラスの研究グループであり、[2]の論文は、Twitterだけから地震(あるいは現実世界のイベント)が起こったことを検知する技術を世界で初めて示したもので、これまでに2000件以上の引用を得ています。ウェブ国際会議(World Wide Web Conference)において、2014年と2016年にはウェブマイニングトラックのチェアを務めました。また、選挙や市場の予測や分析などの研究も継続的に行っています。

[2] T. Sakaki, M. Okazaki, and Y. Matsuo: Earthquake shakes Twitter users: Real-time event detection by social sensors, Proceedings of the 19th international conference on World Wide Web (WWW2010), 851-860, 2010

ビッグデータの分析

企業の購買データや、ウェブサイトのログデータをもとに、顧客の嗜好を分析し、商品の特徴を把握したり、顧客の購買パターンを見つけるなどの研究を行っています。すでに多くの企業と共同研究を行った実績があります。最終的には、レコメンドシステムにつなげたり、営業のためのツールとして活用されることもあります。

2014年からは、グローバル消費インテリジェンス寄付講座(GCI寄付講座)を運営しており、経済産業省および国内の10社から協力を得て、データ分析に関わる教育プログラム、および研究活動を本格的に行っています。

グローバル消費インテリジェンス寄付講座では、(株)リクルートホールディングス、カルチュア・コンビニエンス・クラブ(株)、(株)ドワンゴ、パナソニック(株)、(株)ローソン、(株)インテージホールディングス、(株)KPIソリューションズ、(株)ウェルネス、フィールズ(株)、(株)経営共創基盤、トランスコスモス(株)の各社から支援を受けています。また、これまでに、(株)トヨタIT開発センター、日本電信電話(株)、(株)ミクシィ、(株)サイバーエージェント、チームラボ(株)、(株)アットコスメ、(株)日本経済新聞、(株)マイクロアド、経済産業省、金融庁等との共同研究を行いました。

将来に向けての基礎研究をしっかり行いながら、同時に、広く産業界に貢献するような研究室の形を目指しています。

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